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UIについて UIとは?

UI = 学習

UIの開発・改善を行う際、重要なのはユーザーの学習。

(1)人は常に学習する習性がある。

身の回りには、使いづらいが、使っているモノが多くあります。仕方ないから使っているだけです。
しかし、そんな使いづらいものでも、慣れてくれば、他のモノに買い換えることに躊躇するはずです。私は現職で、病医院向けの電子カルテなどを開発していますが、 なかなか新しく開発した電子カルテに移行してもらえません。それは、使いづらいと思っていた旧タイプの画面でも、スタッフは素早く、また十分に使いこなせるからです。
これは、どんなプロダクトのUIでもいえることです。新しいプロダクト(機能)を開発する際、そのユーザーの習慣ことそが、最大の壁になるのです。

(2)シンプルであること。そしてその代償。

シンプルという言葉でよく例に取り上げられるのは、Apple製品でしょう。バウハウスの影響を受けた、この機能美とも言えるわかりやすさは、自動車メーカーが取り入れるのは、 難しいかも知れません。なぜなら、購入者、特に日本の購入者は、多くの機能があるクルマの方が「得」だと考える傾向があるからです。

その多くの機能の実装で生じる代償は、「複雑」です。この複雑なUIを、さらに機能面を複雑にし、コストを上げてしまっています。

(3)不要な機能は捨てる

複雑を回避する方法は「不要な機能」は外すことです。言葉で言えば簡単ですが、コストをかけて作った機能を外すのは、様々な面で容易ではありません。
しかし、Appleがしたように、複雑をなくすことで、UIは飛躍的によくなります。要は「単純なUI」が生まれるのです。この単純なUIをグラフィックデザイナーの手腕で、情報を整理したものは、購入者のファースト・インプレッションに大きく貢献するでしょう。

(4)汎用性を持たせる。

すべてのユーザーが同じバックグランドを持ってはいません。UIでは、メタファをよく用います。これは、ユーザー視点で常にデザインしていくことが重要であることです。
また、常にサービスブループリントやペルソナと照らし合わせながら、ディテールを組み立てることが重要だと考えます。

 

私が実務から得た、UIの要点

「切り捨てる」というのは、とても勇気がある決断。しかし、UIの視点からみれば、使用頻度が低いものは、非表示にしたい。複雑をなくすための邪魔になるからです。

私が考えるUIとは、
ユーザーの行動を観察し、不要な機能を省き、シンプルで容易に学習(習慣化)できる事。

私が考えるUIとは、
どんなインターフェイスも、必ず最後はユーザーにとって、アナログ(五感)として情報が処理(認知)される事を意識してデザインをする事。

私が考えるUIとは、
モノのデザインを決定する「色」「形」「素材」の3つの基本要素を意識して、それを開発・検証する事。

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