ここ数週間、「ペン」にハマっている。
きっかけは、ラミー(LAMY)というドイツのペンメーカー。
ラゾーナ川崎にある丸善の筆記用具売り場で、ガラスケースの中にあった「ラミー2000」の万年筆を見たのがきっかけである。
「良く分からないが、触って見たい」と思い、早速、Amazonで注文。
届いたラミー2000の万年筆を手に取った時、ともて重厚感があった。
何か歴史を感じる気がした。まぁ、端的に言えば、「重かった」のである。
ラミー2000の万年筆は、インクカードリッジ式ではなく、インクボトルからの吸入式。
万年筆など、全く縁のなかった自分には、何のことだか良く分からなかった。
ネットでインクの入れ方を調べ、その作業に悪戦苦闘した。
文章を書く時、今は95%以上が、キーボードを叩いている。
そんな時代に万年筆は、とても手間がかかる。
インクを入れて、インク漏れがないか、インクはしっかりと吸い込んだか、などを確認する。
まずは、ペンを使用可能した上で、次に紙だ...。
普段、手書きをしない自分にとっては、この紙をさがす、という行為が、とても厄介である。
まず、頭の中で、おおよその文字量を想定する。そして、それに適合する紙をさがす。
すぐに見つけられる時もあれば、そうでない時もある。
ペンで紙に文字を書くというのは、そのプロセスを見直すと、パソコンが普及している現在、とても非合理的である。
私の世代は、20歳前後まで、紙にペンで文字を書いていた。
デザイン作業でも、Macで写真加工、レイアウト作成などなんて、高嶺の花。
一般の学生は、皆、線をロットリングペンで引いていたし、ポスターカラーで色を着けたりしていた。
そんなプロセスを経験してきたにも関わらず、ペン(手書き)を使用するのは、とても面倒なことになってしまった。
鉛筆やシャープペンシルで書けば、間違った時に消しゴムがあるが、当然、ボールペン、万年筆にはない。
書き間違えを繰り返していくと、とても汚いノートになり、読み返したくなくなる。
しかし、パソコンが普及した現在でも、文具の売れ行きは、好調と記事で読んだ。
いつかはペーパーレスになると、騒がしい時もあったが、その後は、原油が枯渇しないのと同様、ペンと紙は在る。
ペンとキーボードのどちらが長く生きているかと思えば、もちろん、前者である。
この非合理なペンと紙...。もっと探求してみても面白いかもしれない。
アートとデザインの関係性の理解も深まるかもしれない...。
※ちなみにこの文章は、一旦、手書きをしてからキーボード入力。使用したペンはラミーのスクリブル。