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メタバースが生み出すモノ( 2022.2 )

メタバース空間が生み出す価値

Facebookが1兆円を投じて挑む、「メタバース」の世界。果たして、人の心に刺さるでしょうか?

先日、母が歩けない父をタクシーで病院へ連れて行った。診察が終わり、帰ってきた両親。疲れているかと思っていたけど、笑顔だった。
「タクシー運転手の人がとても親切で嬉しかった。いやー、あの運転手はよく教育されているのか、性格なのか分からないけど、久しぶりに嬉しい人と会った」
通院中に私は、YouTubeで「中国では無人タクシーが現実に」というタイトルの動画を見ていた。
当たり前だけど、無人タクシーでは人との会話はない。全くないとは言えないけど、リアルな人間と接することは、テクノロジーが発展していく未来では、まずない。
無人タクシーがアップデートしていく上で、AIとの会話ができる可能性は大きい。だけど、リアルな人間は、その場にいない。

この話を聞いて、そう思った。


無人タクシーとメタバースを同列に置けるのかは分からないが、共通点は、「その場にリアルな人間がいない」ということ。
そこで思った。
「人間ってどんな生き物なんだ?」と。
無人タクシーの話は一旦おいておき、メタバース「バーチャル空間」について考えてみた。コロナ禍でリモートワークがフォーカスされ、現在では当然のように、自宅にいながら仕事ができる。メタバース空間で人と接することは、今後日常的になる。そうなった時、伸びる業界は一体なんだろう?
リモートワークをしていると、ディスプレイの向こうにいる人に会わなくていい。実際には。でも、その相手とリアルに会うと、少し嬉しくなる。この気持ちは結局、人間本来の性なのかな?
ビジネスは先駆者利益。周りが理解できないことをしている企業が、いずれ覇者となる。メタバースはFacebookが投資しきっと流行はするだろう。Facebookだけでなく、メタバース企業が増えるだろう。でも、逆にリアル、現実という空間はより大切なことになるのではないだろうか?

何が言いたいかと言うと、「バーチャルが普及すると、リアルの人や場所に価値が生まれる」のではないだろうか?
人との出会いはバーチャル空間かもしれない。だけど、その空間の中で、親しくなっていくにつれて、直接会いたい、現実空間で会ってみたい。という欲求が生まれるのではないか?
場所もそうだ。バーチャル空間で行って気に入った場所にリアルに行きたい、という気持ちが生まれてくると思う。

バーチャル空間は、現実空間をより色づかせる。そうなると、街の飲食店やレストラン、旅行業などは、今後、成長していくかもしれませんね。